食物繊維は便秘に効果的というイメージが強いと思いますが、そのほかにも嬉しい効果が沢山あります！今回は、あまり知られていない食物繊維の種類についてもお話ししますので、ぜひ食事にも取り入れてみてくださいね！

食物繊維とは

食物繊維とは、食品に含まれる成分の1つで、人間の消化・吸収システムで消化されにくい難消化性成分の総称です。

元々は消化できない成分のため、身体にとって不要なものとして扱われてきましたが、近年では食物繊維の働きが注目されるようになり、栄養素の中の1つとして扱われるようになりました。

食物繊維は糖が結合しできたもののため、食品パッケージ裏などに表示される食品成分表には、糖質と食物繊維をまとめて【炭水化物】と記載されます。

厚生労働省によると、

人間の持つ消化酵素では食物繊維を分解できない為、エネルギー源として使われることはないとされていますが、正確には腸内に留まり発酵する際に、0~２kcal/g程のエネルギーを生み出すとされています。しかし、炭水化物に含まれる食物繊維の割合が少ないこととエネルギー量も正確ではないことから、カロリーを持たない栄養素として扱われています。

【参考文献】https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586559.pdf

食物繊維の種類と働き

食物繊維は大きく2種類に分けられ、それぞれに異なる特徴と働きがあります。

・水に溶ける水溶性の食物繊維

・水に溶けない不溶性の食物繊維

どういった違いがあるか見ていきましょう！

水溶性食物繊維

粘りのある食べ物に多く含まれます。

水溶性食物繊維には、糖の吸収を緩やかにし血糖値の急上昇を抑える効果があります。

粘りのある食物繊維のため、胃腸内を緩やかに移動することで腸内に留まる時間が長くなり、食べ過ぎを防ぐ効果があります。また、長く留まることにより発酵が進み、腸内環境を良くする善玉菌を増やす効果も期待できます。

最近では【食後の糖質の吸収を緩やかにする】と表記されている【特定保健用食品】をコンビニなどで見かけることはないでしょうか？

これらの商品には、難消化性デキストリンという水溶性食物繊維が含まれていることが多いので、食事から取り入れることが難しい方は、こういった飲料を選ぶのもオススメです！

不溶性食物繊維

野菜などの繊維質な食べ物に多く含まれます。

これらの食べ物は、良く噛まないと飲み込みづらいため、食べる事により起こるエネルギー消費【食事誘発性熱産生】の効果を高めてくれる働きもあります。

また、胃腸内で長く留まり水を吸って膨らむため、腸の運動を刺激し便を出しやすくしてくれる働きがあります。

ダイエットなどで食べる量が減ると便秘になりやすい方は、こういった野菜を意識的に摂るようにしましょう。

野菜を摂りづらい方の場合、最近ではサプリや料理に混ぜることのできる細かい粉末タイプの商品も見かけますので、ご自身の生活で摂り入れやすいかたちを探してみてくださいね！

現代人は食物繊維が不足しがち

厚生労働省が出している、1日の食物繊維の摂取目標は次の通りです。

しかし昨今では、食事の欧米化に伴い、慢性的な野菜不足も問題になっています。

この数字を意識して計算したことがなくとも、多くの方がここまでの食物繊維を摂れていないのが現状です。

食物繊維不足は、慢性的な便秘や胃腸の活動を低下させる原因になるため注意が必要です。

特にダイエット中となると、食事の減らし方が極端になってしまう方も多いため、さらに身体に負担をかける原因にもなります。

いつもの食事にサラダ(野菜)をプラスするところから始めてみてはいかがでしょうか？

【参考文献】https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586559.pdf

まとめ

いかがだったでしょうか？

食物繊維は腸内環境を整える上でも必要な栄養素でしたね！

また次回は、食物繊維のお話を交えながらダイエットにおすすめの食事についても記事にしますのでお楽しみに！